イワツバメ 岩燕
Iwatsubame
Delichon urbica
House martin
 
イワツバメ スズメ目ツバメ科
 尾羽が短い
 白黒ファッションの山のツバメ

   

福山市山野狭、山梨県北部の道の駅
 長野県木曾駒ヶ岳千畳敷カール周辺での観察について
 


イワツバメについて、動画の紹介
 イワツバメは名前のとおり岩場に巣を作るツバメです。普通にみるツバメよりは多少高い山にいて、山の切り立った崖などに巣を作るのだとか。でも山野狭のイワツバメは民家の軒下にも巣を作っていましたから、生態はやはりツバメと似ています。言ってみれば「山が好きなツバメ」といったところでしょうか。見分けのポイントとしては
 
1.ツバメのような燕尾がない。つまり尾羽の両端が飛び出ておらず揃っていること。
2.飛んだときに、腰の白さが目立つこと。
3.全体として白黒ファッションであること。
4.ツバメやコシアカツバメよりやや小柄
などでしょうか。
 
 (白黒調ではありますが、よく見ればツバメと同じで、背中が濃いブルーに光ることがわかります。地味ながら上品な美しさがありますね)
 
 2017年6月、山梨県北部の沢に行ったとき、途中に寄った道の駅でイワツバメが巣を作っているのを見つけました。全国各地の道の駅の軒下ではよくツバメが巣を作っていて、手の届きそうな距離で複数の子ツバメが可愛い顔を出し親鳥を待っている姿をみることができます。一方この道の駅の屋根は普通よりかなり高い屋根で、イワツバメはもしかするとその屋根の高さがお気に入りだったのかな?
 2018年7月下旬に長野県の中央アルプス木曾駒ヶ岳に登りました。標高2610mのロープウェイ駅の前で、眼下に広がる駒ケ根市、その向こうの雄大な南アルプスの山々を眺めながら、前泊の宿で用意してもらった朝ご飯のおにぎりをほおばり山の空気を満喫。台風一過の奇跡的に真っ青な空の下、周囲を飛び交うイワツバメの群れを観察でき、至福の時間が過ごせました。なによりお天道様に感謝の次第。
 
 紹介した2か所での動画です。前半は巣にいる親子の絵、後半は中央アルプス上空を飛び交う図です。
 
左サムネイルをクリックすると動画にリンクしています。動画は16MBありますのでDL環境にご注意ください。
 

福山のイワツバメ
 
 2014年5月下旬、オオルリを探しに福山市山野狭へ出かけたときのこと、珍しく道端に降りたツバメを発見。記念撮影しておきました。家に帰って撮った記録を見ると、普通のツバメとはなんか違います。尾羽が短い=つまり燕尾でない。そしてあごやのどが白い。図鑑で調べると、イワツバメという種だとわかりました。
 尾羽が短いからか全体的に小さく見えます。その分翼が長く見えますね。地面に止まっていたのは、道端の土や木くずを巣材するためのお仕事中だったのかな。
 
 左「福山のイワツバメ」のサムネイルをクリックしてご覧下さい。
 
 

山梨のイワツバメご夫婦
 
 2017年6月初旬、山梨の北部の沢にミソサザイを探しに出かけたときのこと、途中の道の駅でイワツバメが巣を作っているのを見つけました。ここの屋根は概して高くて、その分ツバメさんも安心して巣を守っているように見えます。おかげでこちらも気兼ねなくレンズを向けて観察することができました。こちらはご夫婦でしょうか。仲睦まじく微笑ましい一枚の絵を残せました。
 先の動画で見てもらえますが、ツバメ類のお子さん達が巣から顔を出している姿を見ると本当に心が癒されますね。親が見えた瞬間から我先にと口を開けておねだりする姿が本当に可愛い。子が可愛いのは人も動物も鳥も皆何ら変わりありません。
 
 左「山梨のイワツバメご夫婦」のサムネイルをクリックしてご覧下さい。
 

観察データ

場所と回数:広島1、長野1、山梨1、都合3回。近くに崖があるような急峻な山で見られるツバメさんです。福山の山野狭(200~300m程度)でも見られたので、標高はそれほど必要なさそうです。図鑑によると海沿いの崖でも巣作りするらしいですね。私はまだ見たことがないですが、今度夏の海に行ったら気を付けてみたいとおもいます。
 私の写真の記録は3回と少ないです。でもレアな感じではなく、実際にはもっと何度も姿をみています。ツバメ類は飛ぶのが早くて写真が撮れにくいし、逆に止まっていると大抵が電線上なので絵にならず、これまた写真を撮ろうという気になりませんから、記録は少なくなってしまうのですね。姿も地味ですし。。。

観察月と回数:
 1月0
 2月0
 3月0
 4月0
 5月1 〇
 6月1 〇
 7月1 〇
 8月0
 9月0
10月0
11月0
12月0
普通のツバメと同じく夏に繁殖のためやってきます。図鑑によると普通のツバメより早くやってくるのだとか。すると3月のうちには見られるのでしょうか。九州では越冬するものも多いらしいので、実は知らないうちにいっぱいすれ違っているのかもしれませんね。
 
 
 (Top画像 巣から飛び立つイワツバメ 2017/06/04 D500 500mm/F4 山梨県北部の道の駅周辺にて撮影)
 
 
 初出:2018/08/02
 改訂:2018/9/17 観察データを追加