日本の野鳥 索引 「な~の」
Japanese Wild Birds
The initial of a Japanese name "na-no"
「に」 日本の野鳥について

 

各メニューでは始まりの頭文字に合わせて野鳥観察に関するトピックをお話しします。


日本の野鳥について

 日本の国土は全地球規模でみるとほんのわずかな面積しかありません。しかし日本にやってくる渡り鳥は、季節によって赤道部(南半球)から北半球高緯度地域へ、北半球高緯度地域から赤道部(南半球)へと、日本を跨ぐように長距離移動を行うため、日本では国土の大きさに関わらず、思っているより多くの鳥類を見ることができます。

つまり日本では主に、
1.日本国内の留鳥
2.北方からの冬鳥
3.南方からの夏鳥
の3系統の鳥類が見られるということになります。

 もちろん日本を中継地点にしながら通り過ぎていく、まさしく北から南まで年中旅する旅鳥達も春や秋の渡りの季節に多く観察できます。最終的に迷い鳥まで含めると、日本国内で見られる鳥の種類は600にも上るそうです。そういう事実を知ると、「日本の野鳥は国際化しているんだな」などと感心するのですが、世界の鳥類図鑑などを見てみますと、日本で見られる鳥類にはやはりいくつかの特徴があると思います。それは一言で言い表しますと「地味な色や姿をした鳥が多い」と言うことです。図鑑をみていますと、特に南方系の鳥は色も派手、姿も派手、鳴き声も派手、と派手が三拍子揃っています。日本で見られる比較的派手な鳥を探しますと、およそ夏に見られる鳥が多いのですが、日本に夏やって来る鳥というのは基本南方系の鳥が多いので、自然とそうなるわけですね。納得。
例に上げると
ヤイロチョウ、サンコウチョウ、ブッポウソウ、アカショウビン、キビタキ
などが夏にやってくる南方系の鳥に当たります。
いずれもおよそ日本の標準的な鳥からすればド派手だったり奇妙な姿格好をした鳥ばかりです。
対して代表的な日本の留鳥を上げるなら、
スズメ、ウグイス、ホオジロ、カラス。。。
留鳥で派手と言えるのはキジくらいのものですね。それでもクジャクの豪華絢爛さと比べればベタ負けしてしまいますが。。。

 人間も鳥も同じ動物でありますので、そういう意味では日本人は地味な人間性で、ブラジル人は派手好きで、みたいな地域性もあるのかな?とか思ってしまいます。さもありなん。


(トップ画像 ノビタキ 2009/09/27 福山市ふれ愛ランド周辺にて撮影)

 初出:2014
 改訂 2021/07/15 主な記録場所、レッドリスト記号を追加