カササギ 鵲
Kasasagi
Pica pica
Eurasian Magpie
 
カササギ スズメ目カラス科
 大陸では広く見られるのに
 日本では佐賀周辺でしか見られない
 白黒コントラストが美しい小型のカラス

   

佐賀県での観察
 
 カササギは日本で見るなら佐賀周辺の平野部へ出かけなければなりません。一部北海道の狭い範囲でも見られるそうですが、一般的には九州にしかいない鳥という認識がなされています。そもそもが大陸の鳥で、日本にも朝鮮半島から渡ってきたもの(持ち込まれた説もあり)が居ついたと考えられています。似た種であるオナガが東日本にしかいなくて、カササギが九州にしかいないのは、共存ができないからなのでしょうか。実際、昔は九州にもオナガがいた時期があるようですが、今はもう見られなくなったそうです。もっとも私の住む福山市ではどちらの鳥も見られず、中国地方から中部地方あたりまでは空白地帯と言えるかもしれません。
 もうずいぶん昔、1990年代に車で九州旅行へ出かけたとき、鳥栖から八女のあたりで、白黒がはっきりした大きめの鳥が前を飛んで横切るのを目にしました。これが生まれて初めての生カササギだったと記憶しています。また2010年ドイツへ出張で出かけたとき、やはり車中からカササギが飛んでいるのを見たことがあります。このようにカササギは飛ぶと白と黒のコントラストがとても目立ち、そのサイズからしてもまず他の鳥と見間違うことがありません。そんな経験もあって私は、「佐賀に行きさえばいつでもカササギに遭えるだろう」と、すっかり高を括っておりました。
 
  しかし、2014年の夏と冬、それぞれ長崎と鹿児島へ行く道中、カササギ目当てに佐賀に寄ってみたのですが、一度もカササギに出会うことがありませんでした。「吉野ヶ里遺跡に行けば遭えるかも」と方々歩いてみたり、道中で車を止める度、周囲の畑や木を注意深く探してみたのですが、一向にその姿は見えませんでした。三度目の正直と2015年の夏、五島列島に出かけた帰り道に再度佐賀に立ち寄ってみましたところ、やっとのことでカササギに出会うことができました。先に干潟よか公園の近くの民家周辺で小さな群れに。次に佐賀市内の公園にて出会うことができました。これでやっと九州に思いを残すことなく、関東へ移住することができます。(大げさですが、本当にうれしかった)
 
 カササギの動画を置いておきます。場所は佐賀市内の公園です。左「カササギの動画」のサムネイルをクリックしてご覧下さい。動画は15MBありますのでDL環境にご注意ください。
 
 
 この日見たカササギは、なぜかしら皆目の周りの毛が抜け落ちて、ちょっと(かなり)不細工な顔になっていました。ここで紹介する絵はどちらも佐賀市内の公園で撮ったものですが、先に少し離れた干潟よか公園近くで見た個体もやはり目の周りがはげていました。そんなもので、おそらく病気でもないと思うのですが、丁度羽の生え変わりの時期だったのでしょうか。せっかく間近で撮れたカササギですが、正直かなりがっかり感でいっぱいです。。。これはまた再チャレンジしに行けというお告げなのかしら。ま、佐賀はカササギだけでなく、干潟の鳥も凄く魅力的な鳥見天国なので、遠くにはなるけれどまた行きたいな。でも、カササギみるなら夏は避けようっと。(水鳥は夏も魅力なので結局夏冬いかなくっちゃ。ついでに未だ見ぬ春秋も行ってみたい。。)
 
 左「カササギの散歩」「木で上のカササギ」のサムネイルをクリックしてご覧下さい。
 
 
 
 
(トップ画像 カササギ 2015/08/15 D7100 Tamron 150-600mm 佐賀市の公園にて撮影)
 
 初出:2015/08/29