ダイシャクシギ 大杓鷸
Daishakushigi
Numenius arquata
Eurasian Curlew

ダイシャクシギ チドリ目シギ科
 弓なりの大きな嘴を持った
 干潟の大きなシギ

   

佐賀県大授搦干潟での観察


ダイシャクシギとの出会いと動画

 ダイシャクシギは同じように大きく曲がったクチバシを持つ比較的ポピュラーなチュウシャクシギよりは身体が二回り大きく、弓なりの長いクチバシを持つシギです。このダイシャクシギは希少種ですし、福山近辺ではあまり見ることがありません。いないことはないようなのですが、私は見たことがありません。
 またダイシャクシギは、同じく希少種であるホウロククシギとは大きさも姿かたちもとてもよく似ています。両者の違いはおなかや腰(背中側)が白いか斑かで判別します。飛ぶと分かり易いのですが、脇から腰回りが白いのがダイシャクシギです。ホウロクシギは福山市近辺でも時折見かけます。両者は混群を成す仲なので、片方が見られるということはここ福山でもダイシャクシギが現れる可能性は十分あるのでしょうね。
 私は2014~2015年にかけて九州方面に3度旅行にでかけました。最初の長崎旅行の途中で佐賀の大授搦(干潟よか公園)に寄って、ここの広大な干潟とそこに棲む動物たちにとても強くに魅かれました。ダイシャクシギはこの干潟の象徴の一つだと思います。

 ダイシャクシギの動画を置いておきます。前半は冬のものです。周りにいるのはズグロカモメとツクシガモです。後半は夏のものですが、ホウロクシギとの混群です。前述の通り、腰回りが白いのがダイシャクシギです。

 左「ダイシャクシギの動画」のサムネイルをクリックしてご覧下さい。動画は17MBありますのでDL環境にご注意ください。



夏のダイシャクシギ

 夏のダイシャクシギです。本当はもっときれいに撮れたはずだったのに、この日は何故かカメラ・レンズが思ったように動いておらず、総じてピント甘々になってしまいました。。。お見せできるものはこれが限界です。相当の炎天下だったのでレンズやシステムがいかれたのかな。いつか機会があれば冬に1週間ほどこの地に留まって、じっくり観察してみたいなぁと真剣に考えています。老後の楽しみかな。。。

 左「ダイシャクシギ」のサムネイルをクリックしてご覧下さい。



ダイシャクシギの飛翔絵

 ダイシャクシギの飛翔絵です。本当は群れで飛ぶダイシャクシギをばっちり撮れるチャンスが多々あったのに、前述のごとく皆ピントぼけぼけで、話になりませんでした。。。がっくし。動画の方はマニュアルピントで撮っていたので、それなりの絵が切り出せました。きちんとした静止画ではありませんが、記録に置いておきます。同じレンズとカメラを使っているのに静止画ばかり失敗するのは何故でしょう。。

 左「ダイシャクシギ夏羽の飛翔」のサムネイルをクリックしてご覧下さい。



ダイシャクシギの肩羽らしい羽

 大授搦で拾ったダイシャクシギのものと思われる羽の紹介です。拾ったのは2014/12/30日で、ダイシャクシギの記事を初出したのは2015年8月。そしてこの羽を紹介するのは2015年12月と時期がずれましたが、単に初出の際に紹介するのを忘れていただけです。(今日シジュウカラの羽を拾ってファイルを整理していて思い出した次第)
 最初この羽をみて「タカ系の羽か!」などと想像しました。しかし羽図鑑を見ても微妙に違っていて合うものが見つかりません。ページをめくるうち、シャクシギ系のものがとてもよく似ているのに気づきました。さらに図鑑とにらめっこしたところ、おそらくダイシャクシギかチュウシャクシギだろうと思うに至りました。しかしどちらなのか確信はありません。残念ながらそっくりさんのものは載っていませんでした。(羽図鑑も一羽分まるごとの全羽が隅々まで載っているわけでありません)羽の形からすると肩羽か三次風切なのだろうと思いますが、この羽は120mmほどあって、図鑑のチュウシャクシギの肩羽(実寸掲載)よりは一回り大きそうです。チュウシャクシギの三次風切とはサイズはよく似ているものの、曲がり具合や模様は微妙に違います。図鑑にダイシャクシギの肩羽は載せらていませんが、三次風切は載っていて逆にこの羽より一回り大きい感じです。ということで、「この羽はダイシャクシギの肩羽なんじゃないかなぁ」などと予想しています。
 ちなみに2014/12/30当日に拾った現場に実際いたシャクシギはダイシャクシギのみでした。2014/8月、2015/8月はダイ・チュウ共どちらの種もいました。2015/8月はホウロクシギもいました。また夏はどの種も群れでたくさんいましたが、年末の寒い時期はダイシャクシギが一羽いただけでしたので、確率からしてダイシャクシギを選ぶのが一番近いかなと判断した次第です。

 左「ダイシャクシギの肩羽らしき羽」のサムネイルをクリックしてご覧下さい。



(トップ画像 ダイシャクシギ 2014/08/13 D200 Tamron 150-600mm 佐賀県大授搦(干潟よか公園)周辺にて撮影)

 初出:2015/08/16
 改訂:2015/12/18 肩羽の画像を追加
 改訂:2019/9/8 文章の校正