ハイイロミズナギドリ 灰色水薙鳥
Haiiromizunagidori
Puffinus griseus
Sooty Shearwater

ハイイロミズナギドリ ミズナギドリ目ミズナギドリ科

黒っぽくて翼が細く見える
ハシボソミズナギドリによく似たミズナギドリ

   

ハイイロミズナギドリ



 私は八丈航路で一度だけハイイロミズナギドリを観察できました。この鳥はほぼフェリー観察限定の鳥だと思います。
 このとき同時にハシボソミズナギドリもいて、両種とも初の出会いだった私は、2種を判別することができませんでした。幸い、すぐお隣に海鳥観察に詳しい方がいらっしゃって、「両方が混じっているよ」とお教えいただき、その場でおよその違いもレクチャーしていただきました。しかし現場で両者を判別することは、海鳥初心者の私にはやはり全く無理なことでした。ハイイロミズナギドリはハシボソミズナギドリとそれほど似ていて、外見的な見方では決定的な違いが非常に薄い鳥だと思います。
 全体的にハイイロミズナギドリの方が大きい。特に首が長く見える。翼の先端がとがり気味。翼裏面の軸が出やすい。おでこがややなだらか。クチバシが太長め。などが図鑑に書かれている判別ポイントです。しかしそれぞれのポイントとも、明確差というレベルにはありません。いずれもの注釈も、前に「 わ ず か に 」が付く程度の差です。
 敢えていうならクチバシの長さが一番わかりやすいと思いますが、こちらも個体差はあるでしょうから、今回紹介する個体も、自信のほどは65%程度でありましょうか。これでも盛り過ぎかも。。



「ハイイロミズナギドリ 表とそのアップ絵」 クリックで拡大します。

ハイイロミズナギドリ 表

ハイイロミズナギドリ 表のアップ

八丈航路
1024×682 px
600×400 px
2021/05/16
Nikon D500 Mode A
AF-S NIKKOR 500mm f/4E
FL ED VR

 三宅島からの戻り航路で撮ったハイイロミズナギドリの翼表面が見える絵です。この絵だけでは分かりにくいので大き目に切り取った絵も一緒においておきます。ハシボソよりはクチバシがりっぱな感じです。



「ハイイロミズナギドリ 裏とそのアップ絵」 クリックで拡大します。

ハイイロミズナギドリ 裏

ハイイロミズナギドリ 裏のアップ

八丈航路
1024×682 px
600×400 px
2021/05/16
Nikon D500 Mode A
AF-S NIKKOR 500mm f/4E
FL ED VR

 上と同じ個体の違う向きの絵です。この絵も大き目に切り取った絵も一緒においておきます。



観察データ

場所と回数:八丈航路(東京都) 1、計1回。太平洋の外海にいます。観察は太平洋を走るフェリーに乗るのがお勧めです。

観察月と回数:
1月0
2月0
3月0
4月0
5月1 〇
6月0
7月0
8月0
9月0
10月0
11月0
12月0
計1回
夏鳥です。オーストラリア南東部の島で繁殖してからは、夏にベーリング海まで北上するそうで、その途中に見やすいとのことです。冬も日本の領海内でみられるものの、かなり南の海なので我々一般人が見られる可能性はかなり低いとおもいます。



 (トップ画像 ハイイロミズナギドリ 2022/05/16 D500 500mm/F4 八丈島航路の客船デッキから撮影。)


 初出:2022/11/23