キクイタダキ 菊戴
Kikuitadaki
Regulus regulus
Goldcrest

キクイタダキ スズメ目キクイタダキ科
 頭のてっぺんに菊の花びら一枚
 日本で一番小さな小鳥

   

キクイタダキについて



 キクイタダキは日本で一番小さい鳥の一つです。図鑑によると10cmです。他に10cmとあるのはキマユムシクイとカラフトムシクイですが、どちらも稀にしか見られないとりなので、一般的にはキクイタダキが一番小さい鳥と言ってよいと思います。ちなみに次点は10.5cmのヤブサメで11cmだとミソサザイやヒガラ、ツリスガラなどがいます。全長は尾羽が含まれて測られるため、体は小さいけれど尾羽が長いエナガなどは大き目に取られてしまいます。





「キクイタダキ ♀?」 クリックで拡大します。

キクイタダキ ♀?

広島県福山市
1024×682 px
2012/12/08
Nikon V1 Mode A
Nion AiAF ED 300mm/F4s


 冬に低山に降りてきたキクイタダキ。頭が全体的に黄色いので ♀ かなと思いますが、角度を変えて見たときに、ちょっと濃い目の黄色だったりするのでもしかすると ♂ の可能性も捨てられません。
 



「キクイタダキ はばたき」 クリックで拡大します。

キクイタダキ はばたき

広島県福山市
1024×682 px
2012/12/08
Nikon V1 Mode A
Nion AiAF ED 300mm/F4s


 キクイタダキはとにかく忙しく動き回ります。またホバリングして木の実などをクチバシで摘み取ったりすることが多いです。自然と羽根を広げた写真も撮れるわけですが、枝の間を不規則に飛ぶために、撮れてもまず絵になりません。(下手なだけとも言います)この絵は丁度枝に着地したところでしょうか。
 キクイタダキの翼は背中から見るとコントラストの高い模様があって面白いのに、下から見上げるとグレーで一様に見えます。いつも高いところを飛び回るので、今まで飛んでいる背中を記録できたことがなく、いつか見てみたいと思っています。
 



「水場のキクイタダキ ♂」 クリックで拡大します。

水場のキクイタダキ ♂




水場のキクイタダキ ♂ 2

山梨県
1024×682 px
2021/05/04
Nikon D500 Mode A
AF-S NIKKOR 500mm f/4E FL ED VR


 富士山周辺の水場で撮ったキクイタダキです。普段木の枝にいるキクイタダキは動き回っていて、全身を写すのがとても難しいです。一方水場はたいていの鳥が結構無防備に姿を現してくれるので、姿をじっくり観察するにはうってつけです。
 ちなみにここの水場はもう5年ほど、年に1~2度は通っているものの、キクイタダキを見たのはこの一度だけですから、出会いの確率は低めですね。
 二枚目の後ろ頭がオレンジ色に見えるので、おそらく ♂ ではないかと思われます。
 





観察データ

場所と回数:福山市 6、山梨県 2、東京都 1、計9回。中国地方から関東で見ています。関東に来てからは山でも街の公園でも見ています。

観察月と回数:
1月1 〇
2月0
3月1 〇
4月0
5月1 〇
6月0
7月0
8月0
9月0
10月0
11月0
12月6 〇〇〇〇〇〇
計21回
漂鳥です。夏は高山で繁殖し、冬は低山から街の公園まで降りて来ます。写真記録はできていませんが、夏場の富士五合目でも飛び回るところを観察できているので、季節に合った場所に行けば割と見つけやすい小鳥なのではと思います。(ただし見つけても撮るのは難しいです・・動きが早すぎる)



 (トップ画像 キクイタダキ D200 300mm/F4.0 2012/12/29 広島県福山市)

 初出:2015/12/12
 改訂:2017/12/23 文章の校正
 全面改訂:2023/12/25