ヤマガラ 山雀
Yamagara
Parus varius
Varied tit

コガラ スズメ目シジュウカラ科
 頭に黒いベレー帽を冠った
 灰色をした小さなカラ

   

コガラについて



 コガラは名前の通り小さなカラ類です。図鑑を見るとシジュウカラが15cmあるのに対してコガラは13cmですので、シジュウカラよりは一回り小さい印象です。
 色目は黒い頭に灰色の翼で、全体的には穏やかな印象のモノトーンです。クチバシが小さめなので顔つきはちょっとエナガっぽく、可愛さは飛びきりです。
 街の公園には現れず、多少山深い場所にいかないと出会えません。とはいっても低山でも見ることができるので、観察チャンスは多いと思います。里山からもう一・二歩ほど山に入ったあたりといった感じでしょうか。





「冬のコガラ」 クリックで拡大します。

冬のコガラ



「初夏のコガラ」 クリックで拡大します。

初夏のコガラ

「冬」長野県南佐久郡
2021/01/10

「初夏」山梨県甲州市
2019/05/18

1024×682 px
Nikon D500 Mode A
AF-S NIKKOR 500mm f/4E FL ED VR +
AF-S TC-14E III TC14E3


 どちらの絵も標高1,500mを越える亜高山で撮っています。
 1枚目、真冬の亜高山は顔がヒリヒリするほど空気が冷たい。コガラも少し羽毛を膨らませて丸く見えます。
 2枚目、一方初夏ともなれば亜高山も寒さはなくなり、コガラもスマートに見えます。
 コガラは黒いベレー帽の下縁に眼が隠れています。上手く光が当たってアイポイントが入らないとどこに目があるのやらわからないことが多いのですが、2枚目の方はたまたま上手く光をキャッチできました。
 



「福山のコガラ」 クリックで拡大します。

福山のコガラ

広島県福山市
2014/06/18
1024×682 px
Nikon D200 Mode A
Tamron A011
150-600mm / F5.6-6.3


 この絵を見ると体を包む羽根が随分汚れて見えます。時期的に繁殖期なので、一番忙しい時期に出会ってしまったのかもしれません。舗装された山道(ただし人気はほとんどない)を歩いていたら急に目の前にこのコガラが現れました。しかもこの出会いは私にとっての初コガラの瞬間でもありましたので、光景を今もはっきりと覚えています。今になってあらためて考えてみると、すぐ近くで営巣中だったのかもしれません。だとすればこの絵は「あっち行け!」と睨まれていたのかもしれませんね。。
 



「コガラ 正面」 クリックで拡大します。

コガラ 正面


埼玉県
2020/03/07
1024×682 px
Nikon D500 Mode A
AF-S NIKKOR 500mm f/4E FL ED VR +
AF-S TC-14E III TC14E3


 コガラを正面から撮ってみました。正面で見るとクチバシの下が黒いお髭のように見えて、少し精悍に見えます。
 辺りではもう花の芽が萌え始めて見えますが、ここは標高1,000mほどの山の上なので、周囲はまだ雪が残っていたりしてかなり寒かったと思います。ですので、コガラも例によって丸いですね。まぁ、これくらいのが可愛くていいんですけど。
 


観察データ

場所と回数:広島県 3、長野県 8、静岡県 1、新潟県 1、山梨県 12、神奈川県 2、埼玉県 2、栃木県 2、計31回。本州の山で見ています。低山から高山までむらなく見かけます。平地では見かけませんので、私の経験では山中で標高が250m程度もあれば夏冬に限らずいる感じです。だからと言って、山に行けば毎回見られるほど密度が濃い感じでもありません。丁度同じ仲間のヒガラくらいな出現率の気がします。これもヒガラと同じですが、基本的には亜高山くらいに行った方が密度は濃いです。

観察月と回数:
1月3 〇〇〇
2月6 〇〇〇〇〇〇
3月4 〇〇〇〇
4月2 〇〇
5月1 〇
6月5 〇〇〇〇〇
7月3 〇〇〇
8月2 〇〇
9月1 〇
10月2 〇〇
11月2 〇〇
12月0
計31回

留鳥です。記録を見る限り、標高と季節に相関性が全然見当たりません。逆にこういう小鳥も珍しいなと思います。




 (トップ画像 コガラ D7100+150-600mm f/5.6-6.3 2016/02/28 神奈川県清川村)

 初出:2015/07/28
 改訂:2016/03/16トップ絵を差し替え
 改訂2:2017/06/06 動画を更新
 改訂2:2018/10/29 静止画を更新
 改訂2:2019/03/09 静止画を更新
 全面改訂:2023/12/30