マガン 真雁
Magan
Anser albifrons
Greater white-fronted goose

マガン カモ目カモ科 伊豆沼・内沼にて天然記念物 NT
 雁(かり)とも呼ばれる
 カモ科の大型渡り鳥
 大群で飛翔する様は圧巻 !
 

   

マガン


 マガンは冬に大きな群れで日本にやってくる渡り鳥です。越冬地の西端は島根県の宍道湖周辺まで。見たり聞いたりで勘案すると、およそ琵琶湖くらいから徐々に数が増えていく感じです。安全のため湖沼の浅場を集団でねぐらとし、夜が明けたら近くの田んぼへ出かけて餌をとります。国内で一番有名な越冬地は宮城県の伊豆沼で二十万羽以上が沼と周囲の田んぼで冬を過ごします。



「マガン」 クリックで拡大します。

マガン

宮城県登米市
1280×853 px
2019/12/21 8:58
Nikon D500 Mode A
AF-S NIKKOR 500mm f/4E FL ED VR

 マガンは冬に田んぼに残った稲の根っこなどを餌にしているようです。お食事中のお口はあまりきれいでありません。



「マガンの飛翔」 クリックで拡大します。

マガンの飛翔

宮城県登米市
1280×853 px
2018/12/09 9:40
Nikon D500 Mode A
AF-S NIKKOR 500mm f/4E FL ED VR + AF-S TC-14E3

 身体が大きいマガンですが、翼もかなり大きいです。ぐいぐいと前に飛ぶ姿は力強く美しいです。



「秋のマガン」 クリックで拡大します。

秋のマガン

島根県出雲市
1280×853 px
2014/11/23 11:42
Nikon D200 Mode A
Tamron A011
150-600mm / F5.6-6.3

 11月の島根で撮ったマガンの絵は、私の記録では唯一の錦絵をバックにした鮮やかな色となりました。



「マガン 朝の飛び立ち 1」 クリックで拡大します。

マガン 朝の飛び立ち 1

宮城県登米市
1280×853 px
2021/12/10 7:04
Nikon D500 Mode A
AF-S NIKKOR 500mm f/4E FL ED VR

 数千羽が一度に水面から飛び立つとき、あたり一面に「ゴー!」っという大きな地響きがおきます。すごい迫力です。



「マガン 朝の飛び立ち 2」 クリックで拡大します。

マガン 朝の飛び立ち 2

宮城県登米市
1280×853 px
19/12/21 7:08
Nikon D500 Mode A
AF-S NIKKOR 500mm f/4E FL ED VR + AF-S TC-14E3

 冬の夜明け。まだ周囲の空気が湿ったままの蒼い色をした沼から、次々とマガンが飛び立っていきます。飛び立ちが観察できるのは、夜明け前の朝6時~7時過ぎまでのひと時だけです。早起きのご褒美でしょうか。



「マガン 朝の飛び立ち 3」 クリックで拡大します。

マガン 朝の飛び立ち 3

宮城県栗原市
1280×853 px
2017/12/03 6:47
Nikon D500 Mode A
AF-S NIKKOR 500mm f/4E FL ED VR + AF-S TC-14E3

 朝日も昇って、多くのマガンが沼から飛び立ちました。遠くの山をみると餌場に移動中のマガンの飛行隊が列をなして飛んでいるのが見えます。



「マガンの飛翔 青空」 クリックで拡大します。

マガンの飛翔 青空

青森県五所川原市
1280×853 px
2017/03/18 14:57
Nikon D200 Mode A
AF-S NIKKOR 500mm f/4E FL ED VR + AF-S TC-14E3

 まだ雪の残る早春、青森の津軽地方で渡り途中のマガンやオオハクチョウを観察できました。このあと北海道を経由して故郷に戻るのでしょうか。また来年も、そのまた次の年も・・・ずっと日本に戻ってきてもらいたいと願います。




「マガンの羽」 クリックで拡大します。

マガンの羽

宮城県登米市
1280×853 px
2017/12/03
Nikon D200 Mode A
Nion DX Zoom 18-55mm/F3.5-5.6G II ED

 マガンが群れていた田んぼ周辺を歩くと、ときどき羽がおちています。ただ大抵は肩羽や胸の羽毛で、風切りのたぐいは未だ拾ったことがありません。この羽は肩羽もしくは、肩あたりの羽、だと思われます。




観察データ

場所と回数:島根県宍道湖周辺 1、琵琶湖湖北2、石川県 1、宮城県栗原市、登米市 11、青森県西部 1、計16回。毎年群が飛来する場所は決まっているので、観察するにはそこへ行くしかありません。島根県より北東方向の日本海側や北関東以北の、空が広々とした水辺地域で見られるようです。

観察月と回数:

1月0
2月0
3月1  〇
4月0
5月0
6月0
7月0
8月0
9月0
10月0
11月5  〇〇〇〇〇
12月10 〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇
計16回

 1月2月に記録がないのは、私が真冬の時期にマガンのいる寒い地域へ出かける勇気がないからです。11月から3月くらいまでが観察期間です。



 朝日をバックにマガンの飛び立ちを狙いました。
 空が赤く燃える場面に出会えるためには気象条件が揃わなければならないので、かなりの運が必要です。ただ真っ赤な空でなくても、冬の朝は色々な色目をした空気が楽しめるので、少し冷えますが是非一度朝のマガン観察を体験されることをお勧めします。(撮影するには夜明け時間の30分前くらいからスタンバイされるのがよいと思います)

 (トップ画像 マガン 2016/11/20 6:36 D500 150-600mm/F5.6-6.3 宮城県伊豆沼にて撮影)

 初出:2014/11/25
 改訂:2016/11/27 伊豆沼の記録を追加
 改訂:2017/12/6 アップ絵を差し替え
 改訂:2017/12/10 羽の絵を追加
 改訂:2018/8/7 朝の飛び立ちの絵を追加
 改訂:2019/12/27 観察データを追加、朝の飛び立ちの絵を差し替え
 改訂:2020/12/3 観察データを更新、アップの飛翔絵を追加
 改訂:2020/12/3 ガン亜科へのリンクを追加、V字の飛行隊の絵を追加、観察データを更新
 改訂:2022/07/24 全面改定