ケリ 鳧
Keri
Vanellus cinereus
Grey-headed lapwing

ケリ チドリ目チドリ科 情報不足 DD
 どこにいるか見極めの難しい
 大柄で美しい陸地のチドリ

   

福山市での観察


ケリのこと、動画の紹介
 2013年の3月頃、たまたま福山市郊外の住宅地を歩いていると、背の高いハトを見かけました。ただ、異様に足が長いハトです。。。その日は望遠レンズを持ち合わせておらず、取りあえず手持ちのカメラでこのちょっと変なハトの証拠写真を撮っておきました。
 家に帰って図鑑とにらめっこすると、見た目の違和感はやはり合っていて、その鳥はハトではなく、どうやらケリという鳥だったらしいことがわかりました。もちろん初見の鳥です。次はもっときっちり観察したいと思い、どういう場所にいる鳥かと調べてみると、湿地にいるが決まった狭い地域でしか見られない鳥だと。。。つまり探しにくい鳥だということでした。そうなるとたまたまの出会いを元に、居場所を探すしかありません。
 初めての出会いから半年後の秋、そろそろ冬鳥が池に飛来す頃だと、池の多い地域に出かけました。地域的には前回ケリを見つけた同じ町内です。池から池を車で移動する途中、道沿いの田んぼ(刈り取り後)にハトのような姿が見えました。直感が働き、道沿いのスペースで車を止めますと、予感は的中。念願のケリの姿を確認できました。おまけに近くに若鳥もいます。おかげさまで2羽の姿をゆっくりカメラに収めることができました。ただ最後まで羽を広げて空を舞う姿は捉えられませんでした。次の出会いはいつになるのかな。

 左「ケリの動画 福山市にて」のサムネイルをクリックしてご覧下さい。


ハトと見間違えそうになったケリ

 上で紹介した初めて出会った時のケリです。日帰りの社内旅行に出かける途中だったため、機材はV1+DX Zoom 18-55mm/F3.5-5.6Gです。
 そもそもがスナップ・風景用のレンズなので、鳥はどこにいるの?状態です。それでもこれを撮っておいたおかげで、なんとか種を同定するに至りましたから、とりあえず大正解でした。でも、ハトみたいに見えませんか?足長いけど。

 左「ハトと見間違えそうになったケリ」のサムネイルをクリックしてご覧下さい。


ケリ 成鳥

 動画と同じ日同じ場所の親鳥です。ケリは目が赤くて少し怖い顔の印象がありますが、実際気性の荒い鳥とのことで、繁殖期に巣の近くに外敵が近づくと威嚇するらしいですね。気を付けよう。
 ケリはもともと東日本に多い鳥だったそうで、福山近辺で見られるようになったのは割と最近のことだそうです。私は今はもう神奈川に引っ越しているので、こちらの方がケリに出会える確率が増えるのかな。そうなれば嬉しいですね。早く羽を広げた姿を写真に収めたいものです。(といいつつもう6年経ってますが、いまだ出会えていません)

 左「ケリ成鳥 福山市にて」のサムネイルをクリックしてご覧下さい。


ケリ 若鳥

 最後は若鳥の姿です。眼の赤みも乏しく、胸の黒い半月状の帯がありませんので私は幼鳥だったと思っていますが、私自身ケリの観察経験が乏しいので正直なところ断定はできていません。夏羽、冬羽の差なんてこともあるのかも。ただ、雌雄同色とのことなので、可能性としてはやはり幼鳥ではないかと。。

 左ケリの若鳥 福山市にて」のサムネイルをクリックしてご覧下さい。



観察データ

場所と回数:福山市 2回。日本各地で見られるものの、いる場所はごく局所的とのこと。レッドリストで情報不足 DD 記載の鳥ですから、出会いが少ない部類の鳥だと思います。

観察月と回数:
1月0
2月0
3月1 〇
4月0
5月0
6月0
7月0
8月0
9月0
10月0
11月1 〇
12月0
計2回
留鳥です。日本では田んぼ近くにいることが多いので、稲穂が高い夏よりは秋から春の方が見つけやすいのではと思います。一方体が大きいので、いさえすれば見つけやすい鳥です。



  (トップ画像 ケリ 2013/11/10 福山市神辺町周辺にて撮影)

 初出:2015/11/08
 改訂:2021/08/31 チドリ科へのリンクを追加、観察データを追加、静止画(ハトと見間違えそうになったケリ)を追加