カシラダカ 頭高
Kashiraaka
Emberiza rustica
Rustic Bunting

カシラダカ スズメ目ホオジロ科
 山や里山に棲む
 頭の尖ったホオジロの仲間

   

オオジュリンについて



 カシラダカはホオジロの仲間で、名前の通り頭の天辺が少し尖ったように見える茶色い小鳥です。冬は ♂ ♀ 共に全身茶色。夏は ♂ のみ頭が真っ黒に染まります。
 本州では冬鳥なので、たいていは茶色い姿を観察することになりますが、春の戻りが結構遅いため、3月過ぎたくらいになると、たまに頭が黒くなった気の早い(?)♂ が見られます。
 里山の鳥で、山の裾や山に近い畑などで見られます。生息域はアオジやミヤマホオジロと似ていて、よく混じっているところも見かけます。普段は草藪や木の藪の中に隠れていることが多く、中々絵にしにくい鳥です。





「カシラダカ ♂ 冬羽 その1」 クリックで拡大します。

カシラダカ ♂ 冬羽 その1

神奈川県横浜市
1024×682 px
2020/01/02
Nikon D500 Mode A
AF-S NIKKOR 500mm f/4E FL ED VR


 冬羽の ♂ です。頭の色が結構濃い目で ♂ だと分かりやすい個体だと思います。
 



「カシラダカ ♂ 冬羽 その2」 クリックで拡大します。

カシラダカ ♂ 冬羽 その2

長野県南佐久郡
1024×682 px
2019/01/26
Nikon D500 Mode A
AF-S NIKKOR 500mm f/4E FL ED VR +
AF-S TC-14E III TC14E3


 こちらは ♂ か ♀ かが分かりにくい個体です。ただ顔の模様の輪郭が濃い目なのでおそらく ♂ か若い個体だろうと思われます。
 



「カシラダカ ♂ 夏羽」 クリックで拡大します。

カシラダカ ♂ 夏羽

広島県福山市
1024×682 px
2015/03/13
Nikon D7100 Mode A
Tamron A011 150-600mm / F5.6-6.3


 3月も終わりの頃、少し気の早い?夏羽の ♂ です。
 福山時代の自宅の裏の田んぼで撮りました。当日は春の陽気だったことを思い出します。
 



「カシラダカ ♀ 冬羽」 クリックで拡大します。

カシラダカ ♀ 冬羽

宮城県登米市
1024×682 px
2021/03/05
Nikon D500 Mode A
AF-S NIKKOR 500mm f/4E FL ED VR +
AF-S TC-14E III TC14E3


 カシラダカの記録はどこを見ても枝被りだらけです。アオジのように公園で足元に出てきてくれることはまずなく、カメラマン泣かせな小鳥です。
 ただ、図鑑によるとカシラダカは田畑でもの凄い数の群れをつくることがあるのだとか。私はこれまで多くても10羽程度の群れにしか出会っておらず、いつかそのように大きな群れを観察してみたいものです。マヒワやアトリなどは秋口の移動中の群れで大群を見ているので、カシラダカもそういうシチュエーションを期待するのが良いのかもしれませんね。
 




観察データ

場所と回数:福山市 10、岡山県 1、福井県 1、長野県 8、静岡県 1、山梨県 2、神奈川県 8、宮城県 1、計32回。中国地方から東北まで、山に近い林の縁にある木や藪、林の下生えの湿った場所で見ています。

観察月と回数:
1月9  〇〇〇〇〇〇〇〇〇
2月7  〇〇〇〇〇〇〇
3月3  〇〇〇
4月1  〇
5月0
6月0
7月0
8月0
9月0
10月0
11月2  〇〇
12月10 〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇
計32回
本州以南では普通にみられる冬鳥です。北海道では夏鳥だそうで、黒頭巾とさえずりが楽しめるとか。私の記録は11月27日~4月4日までの間ですので、少し遅めに南下して、帰りも春ギリギリに戻っていく印象です。



 (トップ画像 雪の日のカシラダカ ♂ D500 500mm/F4.0 + 1.4x 2020/03/15 長野県にて撮影)

 初出:2015/04/25
 改訂:2017/01/22 ♂の静止画を差し替え
 改訂:2020/01/02 ♂の静止画を差し替え、観察データを追加
 改訂:2021/08/03 観察データの更新ホオジロ科へのリンクを追加
 全面改訂:2023/12/04