ハイタカ 鷂
Haitaka
Accipiter nisus
Sparrowhawk

ハイタカ タカ目タカ科 準絶滅危惧 NT
 山で小鳥を狩る
 ハトサイズのタカ

   

福山市での観察


ハイタカの観察と動画の紹介

 福山市ふれ愛ランドは町から比較的近い場所にある標高100m程度の山間にある自然公園です。低いながら山が続いている地形なので、豊かな環境の中、生き物の宝庫になっています。動物ならイノシシ、タヌキにキツネ。春先からはチョウやトンボも凄く豊かです。もちろん鳥に関しては私が見ただけでも60種以上に及びます。2012年頃のふれ愛ランドは小鳥もたくさん来ていて、それを狙う猛禽類も間近で観察することができました。特にハイタカはツグミやシロハラなどを追っていて、私の頭上を音を立てて飛び回っていました。さすがに猛禽がこちらに向かって低空で飛んでくると一瞬恐怖感を感じます。ある時など、逃げるヒヨドリを追って山の斜面にノンブレーキで突っ込む様子を見て、その迫力に感動したこともあります。
 ハイタカはオオタカやツミと同じ属の仲間で、サイズは小さいもののもっともタカらしいタカです。翼は比較的小ぶりで山の中を高スピードで飛び回るのに合った形をしているのだろうなと思います。

 動画を置いておきます。最初の藪の中にいるのは眉が細いので ♂、次の背中から見たものは眉が太いのでたぶん ♀、最後に飛んでいるのはどちらかよくわかっていません。私は鳥が飛ぶ動画の場合、スピード優先で1/100以下の遅めのシャッタースピードでとるようにしています。理由はSSが早すぎると、絵と絵のつながりが飛んでしまうからです。この動画を撮った頃はまだV1で動画にチャレンジし始めたころだったので、割と早めのSSで撮っていたため、絵のつながりが上手くいっていませんね。早くもう一度ハイタカの動画を撮りたいと思いつつ、まずは今ある記録を紹介させていただくこととしました。

 左「ハイタカの動画」のサムネイルをクリックしてご覧下さい。ファイルサイズは21MBありますので、DL環境にご注意ください。


ハイタカ ♀

 2012年の12月、いつものようにふれ愛ランドでカメラを担いで散歩をしていました。駐車場から近い遊歩道よりちょっと奥まった場所に入りますと、一気に人の気配がない鬱蒼とした山の様相に変わります。その辺りではマヒワやベニマシコ、ルリビタキの姿が濃く、また歩く先からシロハラがキョキョキョー!と大きな声を上げながら飛び出して逃げていきます。その道の行き止まり辺りで立ち止まった時、目先の木にハトより少し大きな灰色の鳥が見えました。距離にして30Mくらいでしょうか。レンズを覗くとどうもハイタカのようです。タカ類が木に止まっているのをこんな近距離で見れれるのはなんとラッキーなことでしょう。鳥は向こうを向いているので、私に気づかなかったようです。
 その後ろ姿を撮っていると、やがて首が後ろ向きにぐるっと回ってきました。タカの首って180度後ろ向くのですね。ぼちぼち気づかれそうだと思って慌ててシャッターを切り、続けて動画のスイッチを入れると、あっという間に感づかれて逃げられました。やはり田舎に住む野生の猛禽を近距離で撮るのは簡単ではありません。

 左「ハイタカ ♀ 福山市にて」のサムネイルをクリックしてご覧下さい。


ハイタカ ♀ の飛翔

 ハイタカ ♀ の飛翔絵です。この日はハイタカが凄く活発で、2羽のハイタカが頭上をビュンビュン飛び回るという稀有な体験をすることができました。こちらはその時の一シーンです。この頃三脚にはv1とサンヨンでしっかりと撮りつつ、首からはD200に80-200/2.8の古いズームに1.4Xテレコンを付けて飛びものに対応させていました。この絵はD200の手持ちで撮った絵です。深い山の中ですので、頭上が開けている空間はあまりなく、枝被りになっていますが、羽の模様が分かる程度に撮れているので紹介させていただきます。色が茶色っぽいのと尾羽の横縞帯が5本に見えることから♀だと思われます。ちなみにトップ絵の尾羽の横縞は4本だし腹も白っぽく、♂と思われます。

 左「ハイタカ♀の飛翔 福山市にて」のサムネイルをクリックしてご覧下さい。



観察データ

場所と回数:福山市 9、三次市 1、横浜市 2、都合12回

観察月と回数:

1月3 〇〇〇
2月4 〇〇〇〇
3月0
4月0
5月0
6月0
7月0
8月0
9月0
10月0
11月1 〇
12月4 〇〇〇〇
都合12回

 低山、平地では冬鳥です。夏は高山か緯度の高い地域にいるそうですが、私はまだ夏に出会ったことがありません。




 (トップ画像 ハイタカ♂ D200 80-200mm/S2.8 2013/2/2 福山市ふれ愛ランドにて撮影)

 初出:2019/11/24
 改訂:2019/12/24 ♂♀の特徴を追加
 改定:2021/7/29 観察データの更新、タカ科へのリンクを追加