イソシギ 磯鷸
Isoshigi
Actitis hypoleucos
Common sandpiper

イソシギ チドリ目シギ科イソシギ属
 始終尾をぴょんぴょん振る姿が可愛い
 海辺で通年見かける小型のシギ

   

福山市松永湾干潟、笠岡市笠岡干拓での観察


イソシギのこと、動画の紹介

 福山市近辺で見るイソシギは、通年いてあまり移動しないことから、群れを形成せずいつも単独で見かけます。サイズはハマシギとおよそ似た程度で、シロチドリよりやや大きいくらい。色目は年中変わらず地味で、特徴といえば腹の白色が肩の部分に食い込んだように入り込むところくらいです。あと見た目というより動きに特徴があって、忙しいくらいに尾羽を上下にピョンピョンさせます。
 シギに限らず水辺の鳥はこのように体を上下させる種が多く見られます。まずはシギ。中でもイソシギの近縁(クサシギ属等)はよくこの動きをします。またイソシギも時々やりますが、ソリハシシギなどは首を伸ばすように上下させます。シギではありませんが、カワガラスやカワセミなどもスクワットしたり、首をこっくんさせたりします。皆水辺の鳥なので、この仕草はエサ取りの行動などと何かしら関係があるのでしょうね。

 イソシギの動画を置いておきます。場所は最初が笠岡干拓周辺、最後の屋根板の上は松永湾周辺にて撮ったものです。

 左「イソシギの動画」のサムネイルをクリックしてご覧下さい。動画は16MBありますのでDL環境にご注意ください。


冬のイソシギ


 真冬の笠岡干拓で撮ったイソシギの画像です。1月の干拓は本当に寒いのだけれど、かわりに色々な鳥が見られ、良い思い出がたくさんあります。この日も一か所で他にアオアシシギ、ヒクイナ、クイナ、オナガガモ、コガモ、ムクドリの記録がありました。今年(2015年)の冬は横浜に転居している予定なのでもう笠岡干拓へ出かけられませんが、またどこか近場で笠岡干拓や松永湾のような水鳥のサンクチュアリを探したいと思います。

 左「冬のイソシギ」のサムネイルをクリックしてご覧下さい。


波止のイソシギ


 こちらは千葉の銚子港で撮ったイソシギくん。名前は磯なのに私は磯で遭ったことがありません。福山市松永湾では干潟、笠岡氏干拓では汽水の川、そしてこの銚子では波止の船着きといずれも穏やかな場所ばかり。
 横にいて怖い目つきしているのはオオバンさんです。でも喧嘩することはなく、お互い知らんぷりしていました。

 左「波止のイソシギ」のサムネイルをクリックしてご覧下さい。


イソシギの飛翔


 2019年10月5日、この日は10月というのに最高気温33℃という夏のような強い日差しがありました。しかし海にはぽつぽつとスズガモが見られたりしましたし、鳥の模様替えももう始まっているようです。実はこの日、わが夫婦初のディズニーシーデビューの日でありました。50代の夫婦が今更??。。まあたまにはよいかと。。ただ、どうせTDSのある舞浜駅まで行くなら、一つ手前の葛西臨海公園で降りて、少しだけ鳥見をしようと画策する懲りない私でありました。
 5Kg以上はあるカメラバッグを担ぎながら、横浜市緑区の自宅から電車を乗り継ぎ、更に葛西臨海公園の西なぎさまで歩くこと10分少し。着いた時には背中は汗びっしょりとなりました。さて、周囲を見渡しますと海辺はBBQや水遊びなど、行楽の家族連れでかなりの人出が見えました。「鳥なんかおるもんか」と、ごもっともなかみさんの意見を拝聴しながら、私はとりあえず三脚にカメラを取り付けて、東側の入江に探索にでかけてみました。そこで見かけた鳥たちは
 アオサギ、コサギ、ダイサギ、ウミネコ、オオセグロカモメ、カワウ、スズガモ、カルガモ。遠くの杭の上にミサゴのシルエット。遠くの洲には相当のカモメ類とカモ類が見えました。種は不明です。
 「まあ、この時期こんなもんだろう」とかつぶやきながら歩いていると、入江の岸に沿って飛ぶ小型のシギチを発見。かなりのスピードで海面に近い高さを飛んでいます。タムロンA011レンズを振りながら、飛んでいるところをなんとか収め、家で確認するとどうやらイソシギだったとわかりました。そういえばイソシギの飛翔絵はこれが初めてかもしれません。暑い中頑張って重い機材を持ってきた甲斐がありました。
 このあと隣の舞浜駅に降りてすぐ、真っ先にコインロッカーを探したのは言うまでもありません。本来15時からのTDSスターライトパス(夜間割引)なのに、海岸の干底が16時だからと時間をずらして17時インにしたわけですが、結果的に涼しい時間からは入れて良かったかと。。このあと22時まで夜間のショーやアトラクション、花火なども楽しみ、家に着いたのは0時を過ぎてしまいました。帰りのカメラバッグは昼よりさらに重かった。。。でも次行くとしてもまたきっとカメラ持参で行くことでしょう。真夏は絶対に行きませんが。。。

 左「イソシギの飛翔」のサムネイルをクリックしてご覧下さい。


観察データ

場所と回数:笠岡干拓7、松永湾15、東京湾野鳥公園1、葛西臨海公園1、谷津干潟1、銚子港1、都合26回。中国地方から関東まで、比較的穏やかな干潟、浜、港で見られることが分かります。

観察月と回数:
 1月6 〇〇〇〇〇〇
 2月1 〇
 3月1 〇
 4月1 〇
 5月2 〇〇
 6月0
 7月0
 8月2 〇〇
 9月4 〇〇〇〇
10月5 〇〇〇〇〇
11月3 〇〇〇
12月1 〇
都合26回
6,7月の記録が欠落していますが、おそらく通年で観察できる鳥さんですね。記録からすれば秋から冬にかけてが観察のチャンスのようです。





(トップ画像 イソシギ 2015/09/03 D7100 Tamron 150-600mm 松永湾周辺にて撮影)

 初出:2015/09/24 福山にて最後の作成
 改訂:2018/09/01 観察データの追加、静止画の差し替え
 改訂:2019/10/06 飛翔絵の追加