ジョウビタキ 尉鶲
Joubitaki
Phoenicurus auroreus Pallas
Daurian Redstart

ジョウビタキ スズメ目ヒタキ科
 羽の白紋がチャームポイントな小さな冬の使者

   

ジョウビタキについて
   
 ジョウビタキは、福山にいたときの方がなにかと記憶に残っている冬の小鳥です。
 福山では、10月の初旬に稲の実りを祈念した祭りが行われます。このあと稲刈りが一斉にはじまるのですが、丁度田んぼに稲穂が干される頃から、ジョウビタキが田んぼに立てられた杭の上に現れはじめます。
 冬を越したジョウビタキは、やがて春になりツクシが伸びた河川敷などでも、まだオレンジの尾羽を振るっているところをよく見ます。ところが桜の咲く前には不思議と皆、すっといなくなるのですね。ジョウビタキは群れをつくらないので示し合わせも難しいだろなと思う中、時を同じくして北へ戻っていくようです。毎年のことながらこの時期になると、自然って凄いな、と思わされます。




「ジョウビタキ ♂ 12月」 クリックで拡大します。

ジョウビタキ ♂ 12

神奈川県横浜市
1024×682 px
2021/12/31
Nikon D500 Mode A
Tamron A011 150-600mm / F5.6-6.3

 地元の公園で撮ったジョウビタキの ♂ 。人通りがある中、頑張って縄張りパトロールをしているようでした。と言いつつよく考えてみると、12月は繁殖期ではない時期なので、縄張りを守っているのではないのかな?? でも見た感じそのように見えました。
 



「ジョウビタキ ♂ 正面 1月」 クリックで拡大します。

ジョウビタキ ♂ 正面 1月

神奈川県横浜市
1024×682 px
2021/12/31
Nikon D500 Mode A
Tamron A011 150-600mm / F5.6-6.3

 こちらも地元の公園ですが、上の一枚とは別の公園です。正面からみるとお腹のオレンジ色が眩しいですね。銀髪リーゼントも渋いです。



「ジョウビタキ ♂ 背中 2月」 クリックで拡大します。

ジョウビタキ ♂ 背中 2月

山梨県北杜市
1024×682 px
2021/02/23
Nikon D7100 Mode A
Tamron A011 150-600mm / F5.6-6.3

 山梨の道の駅で見かけたジョウビタキの ♂ 。2月も末になると初春と言ってよいのかもしれません。青空の下に見える黄色い花は早咲きのレンギョウでしょうか。



「ジョウビタキ ♀ 2007年11月」 クリックで拡大します。

ジョウビタキ ♀ 2007年11月

広島県府中市
1024×682 px
2007/11/02
Nikon D200 Mode A
Nikkor AiAF Zoom Nikkor ED 80~200mm F/2.8S

 かなり古い絵です。この絵は今こうして「野鳥を撮るのって楽しいな」と思えるきっかけとなった一枚でして、本人的には生涯TOP3に入るくらいのお気に入りな絵です。この経験で「画面の中で鳥は別に小さくたって、上手にすれば可愛くきれいに撮れるものなんだ」ということを教わりました。ジョビ子先生に感謝です。
 この絵の機材、今は使わなくなった80-200zoom-f2.8というオールドレンズを使っています。銀塩やD100とは凄く相性が良かったレンズですが、今の高解像度CMOSとは正直なところ相性がよくありません。D200は相性ぎりな感じでしたので、まだ現役のD200を使うときにはまた出番があるかな。



「ジョウビタキ ♀ 10月」 クリックで拡大します。

ジョウビタキ ♀ 10月

広島県府中市
1024×682 px
2014/10/19
Nikon D200 Mode A
Tamron A011 150-600mm / F5.6-6.3

 こちらもD200の絵です。レンズはTamron A011です。さすがに高解像度時代になってからのレンズなので、オールドレンズよりは描写にメリハリがあると感じます。緑色がきれいなのはD200の色付けのおかげですね。



「ジョウビタキ ♀ 2014年11月」 クリックで拡大します。

ジョウビタキ ♀ 11月

広島県福山市
1024×682 px
2014/11/22
Nikon D200 Mode A
Tamron A011 150-600mm / F5.6-6.3

 福山のホームグランドの山中で撮ったジョビ子さん。普段翼に隠れていますが、腰から尾羽にかけては明るいオレンジ色できれいです。



「ジョウビタキ ♀ アップ」 クリックで拡大します。

ジョウビタキ ♀ アップ

神奈川県相模原市
1024×682 px
2016/12/31
Nikon D500 Mode A
Tamron A011 150-600mm / F5.6-6.3

 公園で見つけたジョウビタキが近い距離にいたので、アップにして遊んでみました。
 気づけばここまで紹介した絵の6/7がTamron A011によるものです。これには二つの理由がありまして、
 1.ジョウビタキは神奈川より広島の方が観察機会が多かったので、福山時代の古い記録がたくさんある。(当時はTamronA011がメインレンズでした)
 2.神奈川県民になってからは、ジョウビタキは横浜近辺の里山公園で撮ることが多く、近場の公園には駐車場の問題があって小さいバイクで行くことが多かった(小型バイクにはゴーヨンが積めなかった)。
 という感じです。それ以外でもジョウビタキは車を降りた先で急に現れてたりするので、ゴーヨンを出す前に、サブで用意している手頃なカメラでささっと遊んでもらうことが多い感じですね。



「ジョウビタキ ♂ 飛翔?」 クリックで拡大します。

ジョウビタキ ♂ 飛翔?

千葉県県船橋市
1024×682 px
2022/01/03
Nikon D500 Mode A
AF-S NIKKOR 500mm f/4E FL ED VR

 最後の一枚だけゴーヨンで撮った記録です。ただゴーヨンの良さが出た絵ではないですね。。残念。
 こちら飛翔絵ではありませんが、翼を広げた模様が分かるので貼らせていただきました。翼を広げると腹から脇へかけてのオレンジ色が余計に目立ちます。白い帯模様もきれいです。





観察データ

場所と回数:広島県 53、岡山県 8、滋賀県 2、長野県 1、山梨県 3、神奈川県 16、東京都 1、千葉県 2、茨城県 1、都合87回。数的には西高東低な感じがします。特に東北、北海道では記録がありません。
平地に多く、山なら低山までで、亜高山以上ではほぼ見たことがありません。平地なら田畑や里山から河川敷まで広く見られます。(街中の里山公園でもよく見られます)

観察月と回数:
1月19 〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇
2月21 〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇
3月8  〇〇〇〇〇〇〇〇
4月0
5月0
6月0
7月0
8月0
9月0
10月6  〇〇〇〇〇〇
11月15 〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇
12月18 〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇
都合87回

  冬です。10月11日~3月30日までの範囲で記録しています。およそ稲刈りが終わる頃から桜が咲く頃までの印象があります。
 ウグイスがホーホケキョと鳴き始め、草木が芽吹いて桜が咲く頃にはいつの間にかジョウビタキの姿が見えなくなります。福山ではジョウビタキとキビタキのバトンタッチの季節となります。





 (トップ画像 ジョウビタキ 2008/12/14 D200 + 300mm f4.0 福山市)

 初出:2014/08/24
 改訂:2018/06/03 科をツグミからヒタキに変更
 改訂:2019/01/01 ♂画像を差し替え
 改訂:2021/08/05 ヒタキ科へのリンクを追加。観察データの追加
 改訂:2024/03/29 全面改訂