アカハラ 赤腹
Akahara
Turdus chrysolaus
Brown-headed thrush

アカハラ スズメ目ヒタキ科
 シロハラによく似ているけれど
 滅多にみかけないツグミの仲間

   

千葉市の公園、長野県戸隠植物園周辺での観察


アカハラとの出会い、動画の紹介

 アカハラはツグミの仲間です。姿格好、サイズはそのままツグミです。ただ色目はどちらかと言えば地味で、林の中で見かけても目立ちません。初めての出会いの場所は千葉市の青葉公園でした。2015年の3月下旬、近くにある三男の下宿先への引っ越しで一泊しまして、翌朝にカメラを担いで自転車で近くにある青葉公園へ出かけました。同じ日にまずツグミを見、その次にシロハラを見つけました。どちらも町の公園の鳥だからでしょうか、すぐ近くに寄っても逃げません。特にシロハラなどは山の中の態度とは随分な違いです。で、その後で唐突にアカハラに出会いました。最初は「またシロハラか」と思ってとりあえずレンズを向けてみたところ、ちょっと雰囲気が違います。同じ時期に福山で見かけたことのあるマミチャジナイとも違います。「アカハラかもしれんな」と思って撮影を開始しますが、一脚しかもっていなかったので、動画が不安定になってしまいました。
 先の千葉での出会いは私自身がまだ横浜に住み始める前のワンチャンスでの出来事でしたので、「関東に来たらアカハラって普通に見られるんだろうな」と甘い期待をしていました。しかし以後関東周辺でいくら鳥見をしても一向にアカハラさんは現れません。横浜に来て1年ほど経って、やっと「あのときの出会いって超ラッキーだったのかも」と気づいた次第。見られる季節はツグミ、シロハラと同じで冬鳥なのかな、いや、以後そう簡単には遭えないことから、マミチャさんと同じ渡りでしか見られない鳥さんなのかも。少なくともシロハラなんかよりはずっと数が少なさそうです。そうしてアカハラのこともそろそろ忘れかけていた2018年5月、長野北部の戸隠高原に遠征したときのこと。森の中を歩いていて不意にアカハラと出会いました。アカハラさん、確かに夏は亜高山に登って営巣しているようです。
 ここで恥ずかしながらの白状であります。公園を散策していて、頭上を横切る赤っぽい2羽の中型サイズの鳥を見つけまして、「アカショウビン来た?!」と興奮してレンズを向けました。しかしよくよく見るとお腹を見上げたアカハラであったことがわかりました。残念。。。いや「残念」などと言ってはバチがあたりますね。そんな3年ぶり二度目の出会いでありました。

 動画を置いておきます。最初の「枯葉バサバサ」は千葉市青葉公園、続く木の枝の上の動画は戸隠森林公園周辺で撮ったものです。どちらもフォーカスがもうひとつです。次会えるのはいつの日かな。きちんと撮ってアップし直したいものです。

 左「アカハラの動画 千葉市、長野県戸隠周辺にて」のサムネイルをクリックしてご覧下さい。動画は20MBありますので、DL環境にご注意ください。


地面のアカハラ

 初めての出会いの絵です。上で書いた通り、当日は自転車に一脚を積んで散歩がてらの鳥見でしたので、少しぶれ気味の絵です。当時は「こっちに移り住めば、またすぐにチャンスがあるさ」とか思っていましたが、そうは上手くいかず今に至ります。

 左「地面のアカハラ 千葉市青葉公園にて」のサムネイルをクリックしてご覧下さい。


木の上のアカハラ、アカハラの飛翔

 2018年5月、アカハラとの2度目の出会いは、横浜から遠く離れた長野県北部の戸隠高原でのことでした。戸隠と言えばアカショウビンが比較的気楽に見られる場所と、いろんなメディアに載っていてそれに釣られて出かけた私。でも宿泊先のご主人曰く、「ずっと来てくれていたつがいがいたけれど、数年前にカメラマンの行儀が悪くて営巣放棄してしまい、以後はこの近辺にいないことはないんだけれど、もう以前のように園内で簡単には見られなくなったんだよ」とのお話。超残念。。
 翌日は朝からめげずに公園内を散策していましたが、予想通りアカショウビンの鳴き声は聞こえません。そんな中、周囲を飛ぶ赤っぽい中型の鳥が。。ついに来たかと絵に収めて確認したところ、残念でした、アカハラさんでした。。。結局アカショウビンくんには出会えませんでしたが、キビタキやミソサザイのさえずりが間近で楽しめ、厳粛な神社巡りもできて、とてもいい旅となりました。さてアカショウビンは、鳥取大山では急な雨にさえぎられ、秋田の田沢湖周辺では「クマ注意!!」の看板にさえぎられ、今回戸隠では人間の行儀の悪さにさえぎられました。来年以降、次はどこに探しにいきましょうか。

 左「アカハラ 長野県戸隠植物園周辺にて、木の上、飛翔の姿」のサムネイルをクリックしてご覧下さい。


観察データ

場所と回数:長野 2、神奈川県 1、千葉 1、茨城県 1、都合5回。夏は亜高山で繁殖し、冬は低地に下りてきます。夏場は木の枝でみることが多いですね。

観察月と回数:
1月0
2月1 〇
3月1 〇
4月0
5月1 〇
6月1 〇
7月0
8月0
9月0
10月0
11月0
12月1 〇
都合5回

 漂鳥です。夏場の記録は長野で。冬は関東の低地の公園や草地で見ています。





 (トップ画像 アカハラ 2015/03/22 D7100 150-600mm/F5.6-6.3 千葉市の公園にて撮影)

 初出:2018/08/05
 改訂:2018/08/13 観察データを追加
改訂:2021/08/09 ヒタキ科へのリンクを追加。観察データの更新